それをなくす財源として彼らが想定しているのは、後期高齢者の9割引医療をやめることだ。維新は「一律3割負担」を打ち出しているが、これだけではたかだか5兆円しか財源が出ない。残り5兆円はどうするのか。国民は「公費投入」と書いているが、その財源はどこから出てくるのか。

「教育国債」は財源とはいえない。それを最終的に償還する財源は何か。常識で考えて、それは(社会保障目的税である)消費税しかない。これは国民負担は同じで、現役世代に片寄った負担を高齢者にも分担させる点で望ましい。ところが維新は8%、国民は5%に減税するという。これでは財源は10兆円減ってしまう。

社会保険料も消費税も減税する公約は、論理的に成り立たない。こんな矛盾した約束をしても、石破首相のように一夜にして撤回し、恥をかくだけだ。もし自民党と連立協議をすることになれば社会保障が鍵になるので、こんな矛盾した公約は撤回し、保険料軽減の財源を明示すべきだ。