■嗅ぎタバコを使って脱出に成功

 オストマン氏は“脱出作戦”を実行に移すも、最初の数回は失敗に終わった。ライフルを持っていたオストマン氏には、ビッグフットに発砲する選択肢もあったのだが、まったく危害を加えてこない彼らを銃撃するのはさすがに憚れたし、もし失敗して外した場合にどんな展開が待っているのか予想できなかった。そもそも父親のビッグフットに銃撃の効果があるのかどうかもわからなかった。

 そこでオストマン氏が思いついたのは、嗅ぎタバコを使ってみることだ。新品の嗅ぎタバコがまだ1箱残っていたのだ。

 子どもたちは嗅ぎタバコの箱で遊んだり、中に残っている嗅ぎタバコを舐めたりするのが好きだったのだが、父親も興味を示していることにオストマン氏は気づいていた。そこで父親のビッグフットの眼前で新品の嗅ぎタバコの箱を開けたのだ。

 案の定、父親はオストマン氏の手から嗅ぎタバコを奪い、箱の中の葉のすべてを口に放り込んでしまったのだ。普段はタバコとは無縁のビッグフットだけに、いくら巨体であろうともこの行為は致命的にも思えた。めまいがしているのか、グッタリ倒れ込んで立てなくなったビッグフットを後目に、やすやすと洞窟を出たオストマン氏は足早にこの場を離れたのである。

4人家族のビッグフットに拉致・監禁された男の衝撃実話! 言語や好物、住処まで判明…?
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)

 しばらくすると母親のビッグフットが猛スピードで追ってきたのだが、ライフルで威嚇射撃をすると追ってこなくなった。

 首尾よくビッグフットの家族から逃れたオストマン氏は、森林作業員に発見されて身柄を保護されることになる。

 この“ビッグフット誘拐拉致事件”について、数十年にもわたり自分から語ることのなかったオストマン氏だったが、1950年代にビッグフットの目撃情報が増えると関係者から説得され、1957年になって一連の驚くべき体験を公表してセンセーションを巻き起こした。

 オストマン氏の話を真剣に受け止める人々がいる一方、彼を嘘つきよばわりして嘲笑する人々もいた。話の真偽はいったん保留するにしても、この“ビッグフット誘拐拉致事件”はビッグフットについての言説の中でも最も詳細なストーリーの1つであることは間違いない。そしてビッグフットが話す言語について触れた貴重な史料でもある。今後もビッグフットをめぐる情報について何か動きがあればまたお知らせしたい。

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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