■記憶力と環境適応力
一方で、研究チームは興味深い発見もした。長期記憶力が高い個体は、新しい記憶を作るのが苦手だったのだ。研究チームが新しい給餌器を設置すると、初期テストで成績が良かった個体ほど、新しい給餌器への切り替えに苦労した。
研究に参加した博士課程の学生であるサラ・パデュラさんは「変動の大きい環境下では、長期記憶力の高い個体が不利になる可能性がある」と指摘する。
例えば予期せぬ吹雪で隠し場所が雪に埋もれても、その個体は新しい隠し場所を探すよりも、埋もれた場所を探し続けてしまうというのだ。