では石破氏のいう「国を守る」とは何でしょうか?私はどちらかというと「国を護る」が正しい趣旨ではないかと考えます。歴史ある日本の伝統、考え方、独自性、精神、思想、行動や振る舞い、品格…など物質的なものというより精神的なものを維持する発想だと想像しています。では物質的ではないから日本の領土がどうなってもよいかといえばそういうわけではなく、精神が宿る日本の国土は不可侵なものであり触らせないという発想ではないでしょうか?
イスラエルの場合はエルサレムそのものがイスラムとキリストをも含み、元をたどれば同じになってしまうのでユダヤは今の城を守りながら陣地形成を進めるという発想であり、戦国時代の陣取りゲームの要素が残っているように見えます。
となればネタニヤフ首相は戦国武将に近い思想ですからやるか、やられるかの瀬戸際にあるということになります。問題はネタニヤフ氏率いるイスラエルを支援するのはアメリカぐらいしかいないという点です。欧州はキリスト教のカソリックが主体であり、本件からは1歩も2歩も後ろから眺めているだけです。英国はイスラエルとの過去問題もあり、歴史的に難しい立場にあります。ではアメリカは果てしなくイスラエルに付き合えるのか、ここが疑問であります。大統領選挙を控える今、アメリカ国民の大半はユダヤ教徒ではないのです。もちろんアメリカ政治経済のキーマンにユダヤ人が多いという特性はあります。が、アメリカのユダヤ人が必ずしもイスラム支援派とは言い切れず、非常に難しい立場にあるユダヤ人が多いと察しています。
もう1点、アメリカ人は基本的には戦争は好きではないのです。ただ、本土と関係がない地への派兵は割と躊躇なくするのが歴史でもあります。とはいえ、派兵されるアメリカ人が好き好んで行っているわけではなく戦争を経験した兵士にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を伴うケースも多いとに聞きます。
イスラエルは無謀な戦いに挑んでいます。なぜなら敵は永遠に攻撃し続ける可能性が高いのです。ただ、イスラム武装組織の心に火をつけてしまった以上、それを消す仲介役がいなくなったのです。宗教が複雑に絡むこの戦争の間に立てるのは誰でしょうか?私が素人考えをするなら宗教的要素が全く影響しない日本か中国、インドぐらいではないかと思います。