Image Credits:Bounti

疲弊しているのは顧客だけではない。同社が営業担当者800人を対象に行った独自調査によると、回答者の4分の3が「営業ノルマや販売目標がストレスになっている」と回答。また、66%が潜在顧客1件ごとに1時間以上のリサーチを行い、半数以上が「モチベーションが感じられず、不満がある」と応えている。

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一方で、対面でのアポを取るために顧客ごとに送信メールの内容をカスタマイズしているのは23%のみ。残り8割近くのメールが、上述のようにニーズに合わない営業活動で顧客を疲れさせていることになる。

10分で500社をリサーチ、カスタマイズメールを生成

Bountiの自律AIを活用すれば、営業担当者は時間のかかるリサーチやメール作成を自動化することが可能だ。AIがわずか10分で500社以上の企業を調査したうえで高い見込み客を特定し、潜在顧客に関する広範なオンラインデータを分析。担当者はターゲットに関する詳細なインサイトを短時間で獲得できる。

さらに、このインサイトに基づきAIが見込み顧客のニーズに合わせたメッセージを作成。ただし、Bounti社は大量のメール配信を自動化するのではなく、人間の関与が重要だと考えている。営業担当者はAIが生成したインサイトをふまえつつ、自分の経験や判断に基づいて最終的な意思決定を下すことが可能だ。こうしたアプローチによって顧客との信頼関係構築が円滑に進み、成約率が向上するとしている。

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Cooley氏はリリースで「Bountiの技術は、営業およびマーケティングチーム、新規獲得チームをエンパワーして、人間にしかできない業務に集中できるようにします」、「営業チームの代わりになるのではなく、チームを強化するAIツールを創出しましょう」と述べている。

また、BountiはAIシステムにおけるフィードバック・ループの重要性も認識。営業担当者からのフィードバックはAIアルゴリズムを継続的に改善し、より的確で効果的なインサイト生成のために使われるという。もう一人の設立者であるAshar Rizqi氏も、「AI活用によるセールス自動化は極めて複雑で、実際の訓練を受けた人間から得られる深い専門知識が必要です」と発言した。