一方で、コミュニケーションと感情的な行動の関係性には、わかっていないことがたくさんあります。
本研究は、異性を認識した時に生じる、生物の本能的な行動のメカニズムの一部を明らかにしました。
ゴナトトロピン放出ホルモン阻害ホルモンや黄体形成ホルモンは、ヒトをはじめとした多くの野生動物に共通して存在しています。
異性を前にした時に、優しくしたい、仲良くなりたいと感じるのは、このような本能的な働きが、身体の中で起きている可能性があります。
野生動物のメスも、オラオラ系より優しい男の方が好み!ということかもしれませんね。
ヒトの「一目惚れ」には多くの要因が絡んでおり、より複雑ではありますが、基本的な構造はウズラと同じであると考えられます。
このことから、ヒトでも「一目惚れ」は起こりうる現象であり、生きていく上でのコミュニケーション行動のひとつと言えるのではないでしょうか。
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参考文献
生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモンは(GnIH)はニューロエストロゲン合成を促進することにより雄ウズラの攻撃性を抑制する(PDF)
http://jsre.umin.jp/14_19kan/19-14topix1.pdf
元論文
A New Pathway Mediating Social Effects on the Endocrine System: Female Presence Acting via Norepinephrine Release Stimulates Gonadotropin-Inhibitory Hormone in the Paraventricular Nucleus and Suppresses Luteinizing Hormone in Quail
https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.3706-13.2014
ライター
高橋 実可子: 大学では農学を専攻し、産業動物の研究をしていました。 現在は医療系の企業でメディカルライターとして働いています。 動物が好きで、猫3匹、小鳥1匹と生活しています。 生き物の身体の仕組み、感情や行動の変化に興味があり、本サイトでは医療と生物の記事を担当します。