現在、出版や講演活動をしている有名な経営コンサルタントも、診断士の所持率はまさしく「ちらほら」といった感じで、資格を持っていることをあえていわないコンサルタントもいます。
極論をいえば、成功している経営者で資格を持っていない人のほうが多数です。ですから、資格がないから成功できないということは考えにくく、結局はその「証明の1秒」を踏まえて資格を取得するかどうか判断すべきです。
なお、変則的な使い方ですが、診断士を有利に見せることができる職種があります。それは、経営者向けに、風変わりなコンサルティングをする場合やスピリチュアル的なサービスや、占い、風水など一般的に非日常的なサービスを提供するタイプのフリーランスの方などは、診断士を持つことによってバランスが保てます。
このような「一見怪しい」サービスでも、診断士の資格を持っていることによって、合理的な経営診断も合わせ持つ印象を与えることができるのです。元大道芸人、お笑い芸人などの変わった経歴を持つ方も、診断士を持つことによってそれぞれのよさを際だたせることができます。
「メリットだけの選択」はありえないところで、最後に「選択」についてお伝えしておきたいことがあります。
それは、ビジネスをする上での選択や決断は時に「メリットだけの選択」ではないということです。今回取り上げた診断士も、メリットとデメリットを同時に持つ資格です。
それを踏まえた上で、自分自身の目標と照らし合わせ、あなたが選んだ選択を清濁併せ呑むことが、先に進むことにつながります。
私自身も行政書士を持っていることで独占業務ができたり、法律面に詳しいことを簡単に証明できたりというメリットを享受してきた一方で、「行政書士に経営がわかるのか? インターネット営業なんてわかるのか?」「性格的に固いのでは?」のようなイメージ上のデメリットも被ってきました。しかし、私は行政書士で成功したいという目標の下、メリットを生かしてデメリットを解消する方法を考えました。