「その頃に怪我をしていなくて、自分が千葉で出場できていたとしても、選ばれる実力があったかどうかはまだ全然分からないですし、そのレベルに達していたかどうかも分かりません。ただ、パリ五輪だけではなくて、リーグ戦も含めて1番大事な時期だったことは確かです」と、久保庭は淡々と語った。

それでも最後には「いまピッチに戻ってこられていることはいい要素ですが、まずはチームの中で、どうアピールして食い込んでいくかが重要だと思っています。そこはリハビリを経て成長できたって言えるように、今後の試合でアピールしていきたいです」と、まずは目の前の競争に闘志を燃やしている。

千葉は9月29日(日)にニンジニアスタジアムにて、第33節愛媛FC戦を戦う。前回対戦(第16節)では7-1で大勝している相手だが、決して油断はできない。プレーオフ圏内である6位を死守するためにも落とせない一戦だ。

残り6試合と佳境を迎えているJ2リーグ。6位の千葉にとって楽な試合は一つもない。久保庭の力が必要になる瞬間も、どこかでくるはずだ。ルーキーイヤーに悔しい経験を味わった男が、チームのJ1復帰を懸けた戦いに戻ってこられたことは大きい。残り6試合、チームは貴重な戦力を取り戻した。