「もちろん勝たなければいけない大事な試合でした。悔しさは大きいですが、ポジティブな面を見ると70分近くプレーできた。その経験は今後のリーグ戦に絡んでいくうえでもプラスです。身体の意味や心の意味でも、京都戦はいい経験になったと思っています」
ただ、スピードや体力面はまだまだ本調子とは言い難い。千葉の小林慶行監督は「もともと久保庭に関しては怪我で離れていた中で、公式戦のトライをさせました。彼のコンディションやゲーム感を大事にしていました。ただ、選手のリスクを考えたときには、時間限定で出場させるという考えがありました」と試合後明らかにするなど、指揮官の言葉からも久保庭の状態がまだ完全ではないと伺える。
久保庭自身も「パフォーマンスは100パーセントだと言いたいですが、現実的には60ぐらいです。スピードもまだ上がると思いますし、体力面もまだまだ物足りない。コーチングの部分も上げていきたいですね」と、自身のコンディションを分析した。
残り6試合を戦う貴重な戦力として
現状、千葉はDF佐々木翔悟とDF松田陸をセンターバックとして起用しており、2人の相性はいい。シーズン中盤こそ、DF鈴木大輔の負傷によりセンターバックの不足が危惧されていたが、いまやその心配をする者は限りなく減った。長身のDFメンデスも控えにいる中で、復活した久保庭はセンターバックとして競争にいち早く入り込みたい。
「復帰直前のタイミングでチームの状況が良くなってきて、競争も激しくなってきている。その中で自分がもっとアピールして、競争が生まれることが1番いいと思っています」と意気込んだ。
2001年生まれ22歳の久保庭にとって、キャリアはまだまだこれからだ。ちょうど、けがの期間と重なっていたパリ五輪について、同世代の活躍をどう見ていたか聞いてみた。