9月12日に公示された自民党総裁選挙は、立候補者9人と候補者が乱立。9月27日に決選投票までもつれた結果、石破茂氏が次期総裁に選出されました。
10月から始まる新政権に企業は何を求めるのか、株式会社帝国データバンク(以下、帝国データバンク)が9月6日~10日に1,966社を対象に行った調査結果を公表しました。
「中小企業支援」を望む声が多く
今回の調査では、新政権に求める経済関連政策に対し(複数回答あり)、47.2%の企業が「中小企業向け支援策の拡充」と回答。さらに、個人消費を促す政策となる「物価高対策(43.8%)」、「個人消費の拡大(43.6%)」、「個人向け減税(41.2%)」が4割台の数値で続く結果となりました。
企業規模別にみると、「中小企業向け支援策の拡充」でも大企業が35.2%と中小企業48.9%と10ポイント以上の差が生じています。
さらに、大企業・中小企業ともに上位5位に上がった回答内容は、順位こそ違えど企業規模別でも変わらないものの、6位は、大企業では「財政健全化(34.0%)」、中小企業では「法人向け減税(34.4%)」と分かれました。
業界別で全体との開きも
同じく新政権に求める経済関連政策を業界ごとに全体より10ポイント以上高い項目を基準にみると(複数回答あり)、「建設」業界では、49.5%が「人手不足への対応」、38.5%が「公共事業費の増額」と答えました。
「製造」と「運輸・倉庫」業界では「価格転嫁対策」が、「小売」業界では「個人消費の拡大策」が1位となったそうです。
岸田前政権への辛口評価が新政権への要望に
同社は企業1,924社を対象に実施した「岸田政権による経済政策への評価に関する企業アンケート」の調査結果も同月に公表。
岸田政権による経済関連政策への評価を100点満点で評価した場合、難点と評価するかと尋ねたところ、60点以上の回答が41.5%を占めました(平均点は49.3点)。