「フレンチえんげ食」は、今年82歳となるフレンチの鉄人・坂井宏行氏監修の全12品。ハレの日に高齢者に食べてもらいたい、という同商品はおいしさへのこだわりはもちろん、華やかな見た目も特徴だといいます。
「皮ごと牛蒡のクリームスープ」は、その名の通りゴボウの皮を削がず丸ごと使用することで味わい深く仕上げた一品。非常に手間がかかるといわれるエシャロットソースを添えた「サーモンとホタテのムース」など、オリジナルソースを添えたメニューも用意されています。
「嚥下食に関わるのは初めてのことで、むちゃくちゃ難しかった」と開発過程を振り返った坂井氏だが、実際に施設利用者に「フレンチえんげ食」を振るまったときに喜ぶ顔を見てうれしくなったとも語りました。
「食べるうちに明るくなっていく顔を見て携わってよかったなと。これからもこういうものを提案し、皆さんに少しでも笑顔になっていただけたら嬉しい」と笑顔ものぞかせました。
幸福感に満ちた食事。「100歳ごはん」試食会
試食会で振るまわれたメニューは、和食とフレンチ各4品。
「やわらか仕上げ」の「肉じゃがくずし」はジャガイモも牛肉も柔らかく、ひと噛みでもくずれるほど。出汁の風味も豊かで食べていてほっとする味わいでした。「お米でつないだ、やわらかハンバーグ」は、一般的なハンバーグの肉厚感のようなものは控えめ、それでいてジューシーさが味わえて食べ応えはバッチリの一品。
上画像は、左上から右回りで「お米でつないだやわらかハンバーグ」「なすのオランダ煮」「肉じゃがの煮くずし」「鶏のゆっくり揚げ、秘伝ダレ添え」
「フレンチえんげ食」は、「焼きサツマイモポタージュ」をまず試食。石焼き芋を食材に使用しているというポタージュは、香ばしく優しい味わいが楽しめました。「豚肩ロースのムース ノルマンディソース」は、ムースなのにしっかりと肉感を味わいに感じられました。ほのかに甘やかな蜂蜜ソースとの相性も抜群です。