嚥下(えんげ)食・介護職・高齢者食の企画・開発・販売を行う株式会社七日屋(以下、七日屋)は、「料理の鉄人」監修の高齢者向け冷凍食を新たに販売開始しました。
9月17日にはメディア向け新商品発表会が行われ、和の鉄人・道場六三郎氏、フレンチの鉄人・坂井宏行氏も登壇。
新商品「100歳ごはん/やわらか仕上げ」全8品と「100歳ごはん/フレンチえんげ食」全12品の紹介と「美味しい高齢者食」へのこだわりや思いが発表されました。同日に行われた試食会のレポートと合わせて紹介します。
おいしさを追求した高齢者食
「食べること」は生きていくうえで欠かせない習慣です。
しかし、高齢者は噛む力や飲み込む力が弱くなり食べ物をうまく飲み込む(嚥下)ことがしづらい嚥下障害になる人も少なくありません。それを補うための嚥下食や介護食のニーズが高まっているそうです。
七日屋の新商品「道場六三郎/100歳ごはん/やわらか仕上げ」(以下、やわらか仕上げ)と「坂井宏行/100歳ごはん/フレンチえんげ食」(以下、フレンチえんげ食)は、ただ栄養摂取するだけではなく味付けにもこだわった「おいしい高齢者食」として開発されました。
「やわらか仕上げ」は、今年93歳を迎える和の鉄人・道場六三郎氏が監修。全8品のメニューは、同氏考案のオリジナルメニューから利用者アンケートで人気の高かった料理とのこと。
「年を取るとどうしても口を大きく開けられなくなるので、なるべく小さくカットしたり、やわらかくしたりしました。味も崩さないように工夫しました」と語った道場氏。
例えば、「鶏のゆっくり揚げ、秘伝ダレ添え」は低温で揚げることでやわらかくジューシーに仕上げたのだとか。また、タレにはコチュジャンを使用しており、高齢者食ではあまり使用されることのない辛味も楽しめる一品です。
「料理は思いやり。つねにああしようこうしようと、やさしさを心掛けています」と料理人としての矜持を語り、「僕は『交わりは進化』とよく言うんですが、食材と食材を組み合わせるとつねに新しいものが生まれるので、生きている限り料理からは離れられない」とも述べ、料理への思いを明かしました。