歴史上もっとも有名で偉大な音楽家の一人、モーツァルト。
彼が10歳前後の神童時代に作曲したと見られる未発表の楽譜がドイツ・ライプツィヒの図書館で新発見されたと報じられました。
楽譜を発見したのはオーストリア・国際モーツァルテウム財団のウルリッヒ・ライジンガー(Ulrich Leisinger)氏。
同氏はこの譜面を約1年前に見つけ、先週、公式に発表しました。
これはどんなにモーツァルトに詳しい人でも聴いたことのない楽曲です。
さて、天才モーツァルト少年が作った曲はどんな音楽だったのでしょうか?
目次
- 35年の生涯で600曲以上を作った天才
- 現代に蘇ったモーツァルトの「失われた楽曲」
35年の生涯で600曲以上を作った天才
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(※)は1756年1月27日にオーストリアのザルツブルグに生まれ、1791年12月5日に35歳の若さで亡くなった音楽家です。
(※ モーツァルトは名字ですが、以後わかりやすさを優先して、ヴォルフガングのことは「モーツァルト」と表記します)
モーツァルトは7番目の末っ子として生まれましたが、他の5人は幼児期に死亡しており、ただ一人、5歳上の姉マリーア・アンナ(愛称ナンネル)だけがいました。
父・レオポルドは息子が天才であることを見出し、幼い頃から音楽の英才教育を施します。
3歳の頃にはチェンバロを弾き始め、5歳時にはすでに作曲も手がけるようになりました。
モーツァルトは父に連れられてウィーンやパリ、ロンドンへと何度も演奏旅行に出向き、演奏を披露しています。
モーツァルト少年はまさに「神童」の名にふさわしく、息をするように作曲を続け、35年という短い生涯の間に延べ600曲以上の楽曲をこの世に生み出しました。
その膨大な数の楽曲から、モーツァルトの全作品は年代順に整理して番号を振った「ケッヘル目録」として整理されています。