「薬剤師の処方権を認めて、こういうバカの幻想を打ち砕くべきだ。」#薬剤師に処方権を
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— 東徹 21世紀の精神科医 21st century psychiatrist (@21st_Psychiatry) September 24, 2024
職業免許は資格認定でいい職業免許と資格認定を区別すべきだというのは、ミルトン・フリードマンが1960年代に主張したものだ。免許は無資格の業者の参入を禁止する制度だが、ちゃんとした医師かどうかを知るために参入を禁止する必要はない。
同じように、弁護士や税理士にも免許は必要ない。自分で本人訴訟ができ、自分で税務申告ができるのに、その代理人に免許が必要だというのは筋が通らない。資格試験で無免許の「ディスカウント弁護士」も認めればいいのだ。
ただし医師免許については昔から議論がある。医師を資格試験にすると、無資格の「ディスカウント医師」がたくさん参入し、隠れて手を抜くモラルハザードが起こる心配がある。これを防ぐには、免許による独占レントを与え、医療過誤が見つかったら免許を失うようにすればいい。
つまり医師免許は能力のシグナルであると同時に、供給制限のためのギルドであり、免許によって保証される独占レントが、モラルハザードを防ぐ役割を果たしているのだ。
このような医師免許のメリットが、社会的コストに見合うのかどうかは議論の余地がある。特にアメリカでは医療保険が普及していないため、貧しい無保険者が十分な医療を受けられない問題が深刻化し、所得と寿命に高い相関がある。
こういう場合は医師に自由参入を認め、医療費を下げたほうが社会全体として健康が高まるだろう。日本の場合は国民皆保険で所得と寿命にまったく相関がないが、膨張する保険医療費を下げるメリットはあるだろう。