この投稿が180万インプレッションを超えて変なリプライがたくさん来たので、まとめて答えておく。
いつもの薬は薬剤師が処方すればいいこれがいろいろ話題になっているが、マジレスすると「町医者の仕事」の大部分は薬剤師でもできると思うよ。 生活習慣病なんか同じ薬を毎月出すだけだから、素人でもできる。それが町医者の収入の9割だろう。あとの1割は病院への紹介状を出せばいい。… ZLNOkVbOvN
— 池田信夫 (@ikedanob) September 25, 2024
最初の投稿に書いたように、医師の所得が高い原因は「希少性」や能力ではなく、医師免許による独占レントである。免許をなくして参入制限をなくせば、料金は競争的な水準まで下がり、医師の所得も下がるだろう。
町医者の診療のほとんどは、決まった薬を毎月出す「do処方」であり、これは薬剤師や看護師でもできる。その認定は免許である必要はなく、資格認定で十分だ。むずかしい医療は病院でみてもらう紹介状を書けばいい。
こういう制度改革はどうだろうか:医師の国家試験に「1種」と「2種」を設け、1種は現在の医師免許で保険適用だが、2種はもっと簡単な資格試験で自由診療とする。たとえば風邪薬をもらうには初診料と処方料で合計3590円だが、3割負担だと1077円。これに対して2種の医師が1000円以下の料金を出せば競争できる。
こういう話をすると「薬剤師は検査できない」とか「むずかしい病気はどうするんだ」とかいう話が出てくるが、むずかしい病気は1種の医師にみてもらえばいい。2種の医師には「私は2種医師です」という表示を義務づけ、医療行為にも制限をもうける。外科や高度医療は禁止し、保険は適用しない。
現行法の延長でできるのは、薬剤師に処方権を与えることだ。Do処方を医師がやる必要はなく、患者にも負担が大きい。同じ薬なら、薬剤師が処方すればいいのだ。