企業向け決済サービスを提供するStripeは、日本・オーストラリア・シンガポールで「デジタル決済の未来」に関する調査を実施しました。

10年後の決済手段の意向において、日本では「現金」派が多いことが明らかとなり、他2国とは傾向が異なっていることがうかがえました。

同調査の対象者は、前述した3カ国の男女18 歳以上の3,048人。2024年6月にインターネット調査として行われました。

日本は未だに「現金大国」

調査は2024年6月、日本とオーストラリア、シンガポールの3カ国の男女18 歳以上を対象にインターネットで行われ、今後10 年以内に決済技術に何を求めるかを尋ねました。

3カ国全体に対面で使用する決済手段について複数回答で質問すると、「クレジット/デビットカード(70%)」が最も多いことは明らかになりました。

次いで68%だった「現金」は、日本だけの回答では73%と、最も多い決済手段に選ばれているようです。

近年、日本のキャッシュレス決済比率は上昇傾向にあるといいますが、この結果からは未だに日本が現金大国であることがうかがえます。

QRコード決済は他国であまり普及せず

対面での決済方法のひとつ、QRコード決済の利用率は日本が最も高く44%でした。これは、前述の2つに次いで3番目に多い割合です。

一方、シンガポールでは27%、オーストラリアでは6%と普及率は低い傾向にあるようです。

Stripeは、日本での普及率の高さは、QRコードが日本で生み出された技術であり、各事業者のキャンペーン実施や導入のしやすさがその理由であると分析。

また、他の2カ国での決済手段は日本より細分化されているとも述べています。

例えば、オーストラリアでは、「スマホ/デジタルウォレット決済」が多く利用されているほか、送金完了までの時間が短く、24 時間 365 日資金の即時送金が可能な「リアルタイム決済」、若い世代に人気の「BNPL (後払い決済)」なども利用されているそうです。