飛行機を使って出張や旅行に向かう際、搭乗時の混雑が気になったことはありませんか?
日本航空株式会社(以下、JAL)が運行する国内線のワイドボディ機(機内に旅客通路が2本設けられた機体)における搭乗方法が9月11日(水)から変更されました(一部機材を除く)。
共同で機内混雑を緩和するための最適な搭乗方法をめぐる研究を行ってきたというJALと国立大学法人東京工業大学(以下、東京工業大学)。
その共同研究において、現行よりも機内混雑の緩和が見込まれる搭乗方法が明らかになったことを受けての変更だといいます。
約1,000回のシミュレーションで最適な搭乗方法を検討
新しい搭乗方法は、従来と比べて機内混雑が緩和され、所要時間の短縮が期待されるそうです。
JALが東京工業大学、環境・社会理工学院に籍を置く大佛俊泰教授と行った共同研究では、機内に設置した360度カメラにより搭乗中の乗客の動きを計測。
得られたデータから独自の搭乗シミュレーションモデルを構築したとのこと。搭乗順序などを変化させた複数のシナリオを約1,000回にわたって試行することで、最適な搭乗方法を導いたといいます。
搭乗方法はどのように変わる?
9月11日(水)からボーディンググループ(※)の変更および、ボーディングブリッジ使用通路の変更が行われています。
ボーディンググループとは、利用するクラスや座席位置などでグループに分け、順番に搭乗口で案内が行われることを指します。従来は、そのグループを5つの段階に分けて案内を行っていましたが、今後はグループ5を廃止。
変更前と変わらずに事前改札・優先搭乗(グループ1、2)への案内を行った後に、グループ3として後方座席と前方窓側座席の乗客に(赤色部分)、グループ4として前方座席(青色部分)を含むすべての乗客に搭乗案内を行うといいます。