「スマホはiPhoneなのに、パソコンはWindowsを使っている人が多いのって何だろう」と疑問に思ったことがある方は多いのでは? もしかしたらWindowsのシェアが大きいと感じているのは肌感覚に過ぎず、実は水面下でじわじわとWindowsユーザーは減り続けているのかもしれません。
今回は意外と知らない「Mac」と「Windows」の国内シェアの差をご紹介します。
「Mac」と「Windows」の国内シェアの違い
結論から述べると、国内ではWindowsが圧倒的なシェアをほこっています。
Windowsは2009年以来、じわじわとシェアが減少傾向
結論から言えば、WindowsのシェアはMacを極めて大きく上回っているものの「2009年以降、シェアをじわじわと減らしている」のが現状です。Statcounter Global Statsによる調査では、Windowsの国内シェアは2009年1月時点では95.42%。しかし2024年7月時点では72.08%まで下降しています。
つまりこの15年でおよそ23%ほどのシェアを失ったと見られます(※2015年頃からOSが不明な「Unknown」の割合が増えており、Windowsユーザーの一部が「不明」に計上されている可能性はあり)
Macはじわじわと右肩上がりでシェアが上昇中
一方でMac(OS X)は2009年1月時点では3.68%のシェアでした。2024年7月時点では14.92%のシェアを獲得しており、15年間でおよそ11%のシェア拡大に成功しています。
この15年間で、iPhoneと相性が良いパソコンとしてMacに乗り換えた方が一定数いた可能性があります。またIT業界の市場規模拡大やDX化などの流れの中で、デザイナーやエンジニアに転職し、パソコンをMacに買い替えた方も一定数いるかもしれません。
実はLinuxもシェアが拡大中
なお数字としては小さいものの、Linuxもシェアを少しずつ拡大しています。2009年1月時点では0.64%のシェアながら、2024年7月時点ではシェアが4.45%まで広がっています。この15年の中で、Windows 10やWindows 11などに切り替えることなく、無料で利用できるUbuntuなどに乗り換えた方が一定数いるのではないでしょうか。
そもそも「Mac」と「Windows」のシェアに差がある理由は?
このように振り返ると、そもそも2009年時点ではOSシェアの9割をWindowsが占めていたことは驚異的です。もともと「Mac」「Windows」のシェアに差があった理由には大きく分けて2つが挙げられます。
まずは「Windows搭載のPCがメーカー各社から販売されている」こと。Microsoft社はWindowsを自社製品だけでなく、他社製品にもライセンス供与しています。Windows搭載のPCが他社からも多数発売されることを意味しており、Windowsは事実上の業界標準としての地位を長きに渡って確立することに成功しました。
一方でMacを手掛けるApple社はOSもハードウェアも、一貫して自社で手掛けています。この方針はiOS及びiPhoneにも引き継がれています。
Windowsが事実上の業界標準となったことで、法人ニーズが根強いこともWindowsのシェアがなかなか崩れない要因でしょう。
特に日本国内ではWindowsのシェアが大きく、Internet Explorerでの閲覧や利用に最適化された社内システムが長く使われてきた歴史もあります。よって法人向けのシステムや社内システムへの最適化といった観点で、法人ではWindowsが基本的には使われることが多いです(※エンジニア職などは除く)。