外交についてはサミットの成果、ゼレンスキー氏から勲章をもらうほどの明白なウクライナ支援、バイデン大統領との蜜月な関係を含め、個人的には安倍元首相の外交といい勝負だと思います。戦後の首相の中では外交に関して文句なしのトップレベルの活躍だったと思います。
コロナからの回復についても試行錯誤の繰り返しだったと思いますが、政府部門が改善改革を繰り返して普段はお尻が重いお国の仕事が割と血まみれになりながらも努力していたと思います。また外国人観光客の賑わいぶり、コロナからの解放で国内に笑みと活気が戻ってきたこともプラスの材料です。
経済についてはインフレ問題が指摘されましたが、諸外国に比べて極めてコントロールされており、日本のインフレ制御は主要国では最高レベルだったと思います。比較参照しにくいので褒める人がいないと思いますが、これはもの凄いことなのです。また株価は史上最高値を更新し、新NISAで国民に投資の芽生えを提供しました。
一方、裏金問題について岸田氏は非常に苦労したと思います。ただ、安倍氏が政権末期、森友学園問題や桜を見る会など安倍氏自身が絡む問題で翻弄されたのに対して岸田氏は自身の身はずっと潔白に近かったと思います。もちろん岸田派の派閥裏金問題で岸田氏自身が全くシロという話でないのですが、岸田氏のイメージは最後までクリーンだったと思います。
一言で言えば一流企業において有能で社長にまでのし上がり、しっかりと業績を上げたタイプでしょう。世論には岸田氏への批判があるのは知っていますが、国を揺るがすほどの岸田氏へ厳しいバッシングはなかったと思います。事実、「岸田さんはよくやったよね」という声が多いのです。隠れファンのような感じでしょうか?
首相の座から降りた後も、岸田氏は自民党内で一定の影響力を持ち続けるでしょう。また、いわゆる現在の重鎮である二階氏、麻生氏、菅氏などは年齢が一段上ですので岸田氏は5年後の日本の陰の柱になると思います。まさに「岸田文鎮」であります。