■その瞬間、宇宙人はやって来たのか?
さて、問題の5日夜、一行は夕暮れ前にスナイフェルスヨークトルの麓に集った。現場にはCNNのカメラ・クルーまでやって来て、歴史的瞬間を中継しようと準備した。
集った人々はいずれも関心や体験を共通する者たちであり、数日の集会のうちに一種のコミュニティのような親近感が生まれていた。北欧の冬の夜空の下、彼等は互いに手をつなぎ、歌を歌いながら約束の時間を待った。
『未知との遭遇』のラストでは、デビルズタワー(米・ワイオミング州北東部に存在する岩山)で宇宙人とのコンタクトが行われ、バミューダ・トライアングルで焼失した船舶や航空機のクルーも帰ってきて大団円を迎える。しかし、ディロンの現実はそう思惑通りに運ばなかった。
時間を大幅に過ぎても、期待された宇宙人は結局やって来なかった。しかし、現場に集まった人々からは、あまり不満の声が聞かれなかったという。彼等は、同じ世界観を持つ世界中の仲間と知り合えたことそれ自体に満足したようだ。最後には、彼等自身の“友好の印”として花火が何発も打ち上げられた。「実は宇宙人は、そっと群衆の中に紛れ込んでいたのだ」とか、「あまりにメディアが騒いだので警戒したのだろう」という噂も一部に広がったが真相は謎のままである。そして、彼らはいつか必ず日を改めてやって来ると、未だに信じている者もいるようだ。
いずれにしても、世界中の人々が宇宙人から“同一内容のメッセージ”を受信し、その声に突き動かされ、1カ所に集まって邂逅を待った。この前代未聞かつあまりにも神秘的なイベントが行われたことだけは、紛れもない事実なのである。
文=羽仁礼
提供元・TOCANA
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