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デビュー当時はアメリカンスタイルの最先端高級セダン
高級高性能ライトバンの「スカイウェイ」もあり
デビュー当時はアメリカンスタイルの最先端高級セダン
発売当時の初代スカイラインは、プリンスセダンの後を継ぐフラッグシップモデル…と言っても、他にはトラック(マイラーやクリッパー)やコマーシャルバン/ピックアップトラックくらいしかなかったとはいえ、当時の日本では高級セダンでした。
1959年1月にはGA30型を1.9リッターへ拡大したGB30型(80馬力)を積む上級版「グロリア」(初代)が発売され、フラッグシップの座を譲ったものの、基本的にはスカイラインと同じクルマで内外装豪華版だったので、翌月にはスカイラインもGB30型を搭載。
1960年9月、小型車規格の排気量が1.5リッターから2リッターへ拡大されるまで「3ナンバーのスカイライン」が存在しており、最終的にはG2型1.9リッター91馬力へ発展、国産同クラス車では当時の最強スペックを誇り続けたのです。
また、足回りでもフロントのダブルウィッュボーン独立懸架はもちろん、リアも車体側へリアデフを固定、ドライブシャフトのみ独立して動ける車軸懸架の一種「ド・ディオンアクスル」を採用するなど、リアは単純なリジッド(固定)サスが多い中、意欲的な試みでした。
ただ、いかに新技術を詰め込んだ高性能高級セダンとはいえ、トヨタ(クラウン)や日産(セドリック)の牙城を崩すには至らず、1963年にモデルチェンジする2代目スカイラインは、アッパーミドルクラス級の「ちょっとお高く高性能」で再出発しています。
高級高性能ライトバンの「スカイウェイ」もあり
1959年には、スカイライン派生車として商用バン(ライトバン)/ピックアップトラックの「スカイウェイ」も登場、商用モデルで車名も別とはいえ、メカニズムやデザインはスカイラインと共通。
パワフルなエンジンや斬新なサスペンションもそのままであり、特にバンモデルは高級商用車というより、後世でいうところの「スポーツワゴン」に近かったかもしれません。
トヨタや日産(ダットサン)と異なり、社是として大衆向けモデルをラインナップしなかったプリンスらしいモデルで、後には2代目グロリアにもスーパー6(直列6気筒エンジン)のバン/ワゴンが設定されたほか、スカイウェイも2代目へモデルチェンジしています。