■サウジアラビアの奇妙な民話

 今は昔、ある貧しい男が仕事を求めて故郷の田舎を離れ、町へとやってきた。そこで男は、とある家で掃除や買い物などをする下働きの仕事を得る。

 男は真面目に仕事に励んでいたが、奇妙なことに、その家には2人の少女しか住んでいなかった。しかし少女たちはお金に困っている様子はなく、必要とあればいくらでも金を渡して男に用を頼むのだった。

 1年が経つうち、男もさすがに不審に思うようになった。少女たちは何か仕事をしている様子もないうえ、誰か大人が訪ねてくるわけでもない。それなのにお金には困っていないし、何よりも2人だけで生活しているのが不思議で仕方がなかった。

 そこである夜、男は夜通し少女たちの動きを見張ることにしたのだ――。

深夜「秘密の入口」を開いた少女…サウジの奇妙な民話は“異星人との遭遇事件”だった!?
(画像=George ParisによるPixabayからの画像,『TOCANA』より 引用)

 さて、深夜になると、男が眠っているものと信じ込んだ少女たちが階下に降りてきた。

 そして、2人が床にある秘密の入口を開くと、そこには大きなナツメヤシの幹のようなものがある。その円筒形の中は空洞で、少女2人が楽に入れるくらい広かった。少女たちが中に乗り込むと、次の瞬間、物体はいきなり飛び上がり、どこへともなく飛び去っていったのだった。

 それから数日後、少女たちが再び物体に乗り込むとき、男は先回りして中に隠れていた。少女たちはそれに気づかず中に入ってきて、そのまま夜空へと飛び立った。

 やがて着いた先は、とある島だった。そこは魚が豊富で、珊瑚や真珠もふんだんにある。「ああ、少女たちの財源はこれだったのだ」男は密かに珊瑚や真珠を拾い集め、また円筒形の飛行物体の中に戻った。少女たちも男の存在に気付かず乗り込むと、そのまま家に帰った。

 それからしばらくすると、イスラム教の例祭が近づいてきた。男は、祭の期間は田舎に帰りたいと申し出て、少女2人もそれを許した。男は、あの夜に島で拾った珊瑚や真珠を田舎に持ち帰ると、二度と少女たちの家には戻らなかった――。

 この民話において、少女たちの正体は魔女であったという解説がなされることが多い。これが何らかの事実に基づいたものかどうかも、今や知る術は残されていない。しかし、勘の良い読者はすでにお気づきだろう。「ナツメヤシの幹のような形をして、人が中に入って空を飛ぶ物体」という描写、これはまさに「葉巻型UFO」そのものなのである。

 遥か昔のサウジアラビアでも、実際にUFOを目撃したり、異星人とコンタクトした者が存在し、彼らの体験をもとに昔話が誕生した可能性があるということはお分かりいただけるだろう。

提供元・TOCANA

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