たぶん万博の開催が間近になれば、マスコミはまた、手のひらを返すだろうが、それでは遅いのではないだろうか。

※ 様々な弊害はすでに起きているが、ちょっとした例として、大阪では、当初「気味が悪い」と評判が悪かったマスコットのミャクミャクが、万博の浸透とともに「かわいい」と評価が変わったらしい。このままでは、万博の浸透の少ない大阪以外の地域では「気味が悪い」ままになってしまいそうである。こういうところから「盛り下げ」は始まっている。

先ほど、東京オリンピックと違い反対ではなく無視する作戦といった。今回は、反対の声すら聞こえず、報道でも政治の場でも皆無ではないにせよ、ほとんど取り上げられていないように見えるので、どちらかというと、とことん開催を阻止したい、ということではなく、明らかに不成功に終わらせることで国益を損ねようとしているようにも見える。

オリンピックでは、賛成であれ反対であれ、話題となり、開催までの雰囲気作りは多少はできた。しかし、今回のように話題にならなければ、開催まで雰囲気作りはできず、その時点で3兆円前後といわれる経済効果の多くも減ってしまうのである。

今後いかに開催費用が上昇しようとも、中止できないものであるならば、盛大に実施し、費用対効果で少しでもプラスが大きくなるように知恵を絞り、経済効果を少しでも多く回収することに国を挙げて全力を尽くすべきである。

金銭面だけでなく、開催までの間でいかに問題があろうとも、それを理由に駄々をこねるのではなく、皆で問題を解決し、問題を縮小していくことしかないだろう。もうすでにスケジュールが決まっていてもおかしくない学校からの遠足や修学旅行に反対するなど、大人のやることではなく、実施に当たっての問題点を皆で知恵を働かせて解決していく、というのが子供に見せる大人の態度である。

本来は与党がもっとしっかりすべきではあるが、今はそれどころではないのかもしれない。でも、野党やマスコミまでもがここまで応援せず無視する理由を考えてみた。