■「トイレはとても大きな問題」
ボールデン氏はまた、小学生たちを前にしたこの講演の中で人類の火星進出計画についても話している。元NASA長官の発言としては意外にも、人類が火星に住むことはないという。それは「ふさわしいトイレがないため」であるということだ。
もちろんNASAでは2030年までに人間を火星に送る計画が進められているが、まずは有人火星周回飛行が最初のミッションであり、人類の火星上陸はまだまだ先であるというのだ。そして人間が居住できるようになるためには、火星の地表に各種のロボットを送り込んで十分な準備をしなければならないという。
「NASAは火星地表に居住地や家を造るために人を送り込むことはしません。おそらくそれらはロボットを使って行われます。現在の我々の技術水準は、まだ我々が望んでいるものにはなっていません。(火星居住のためには)我々は、より良い生命サポートシステムを必要とし、まずは火星にたどり着くまでの道中で壊れないトイレが必要です。そして火星の地表でも繰り返し何度でも使えるトイレが必要になります。トイレはとても大きな問題なのです」(チャールズ・ボールデン氏)
“トイレ”というのは広い意味での廃棄物処理手段ということだと考えられるが、我々はこうした技術をまだ開発できておらず、したがってまだ火星には居住できないとボールデン氏は指摘しているのだ。
ボールデン氏はまた陰謀論について反論している。一部の陰謀論者は人類の月面着陸がでっち上げであると主張しているが、NASAの宇宙飛行士たちは月面に確かに降り立っているとボールデン氏は念を押している。そしてこれから人類が火星に行くのも現実の話であると子どもたちに向かって約束したのである。何かと注目を集めるボールデン氏の発言だが、今後もいったいどんな話が飛び出すのか聞き逃すことはできない。 (文=仲田しんじ)
参考:「Alien UFO Sightings」、ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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