■このメーカー、完全にノリノリである

(画像=『Sirabee』より引用)
こちらのレンチがどのような業界、シチュエーションで活躍するのか尋ねると、神妙な顔つきのロブテックス担当者からは「ご投稿者さまがたくさんコメントされていたように、両手武器として製造されたものとなります」と、耳を疑う回答が。
しかし、担当者は即座に「冗談です(笑)」と前言を撤回し、完全にノリノリである。
そして笑顔を浮かべつつ、「大型機械のメンテナンスや、プラント機器・設備の組立時や保守作業に使われています。また、造船や橋梁工事等にも使われると聞いております」と、その活躍ぶりについて説明してくれたのだ。
レンチである以上、もちろん六角ボルトを回すための工具だが、打撃スパナやパイプレンチなど、他の工具で大型ボルトを締める・緩める際に、ナット側を押さえるためにも使用されるという。

(画像=画像は昭和8年のモンキレンチ、『Sirabee』より引用)
「モンキレンチ(強力型)」はかなり歴史のあるシリーズで、担当者からは「1928年(昭和3年)に製造を開始し、現在と殆ど変わらない形で、100年近く製造・販売し続けています」と、驚きのコメントが。
また「今回のM600は後に追加されたサイズで、正確な発売日は記録が残っておりませんが、確認できた最も古い図面が72年(昭和47年)のもので、それ以前の社内史等にも存在しないため、推測となりますが、72〜73年頃に発売されたものと思われます」とも説明していた。
ちなみに、同社の「モンキレンチ(強力型)」は51年(昭和26年)に全国第1号となるJIS表示認可を受けており、これは「モンキレンチのJIS規格ができて、認可された最初の商品」という意味である。
約1世紀という長い歴史の中、六角ボルトやナットのサイズバリエーションの変遷とともに多数のニーズを受け、それらが商品化し、現代に受け継がれていったのだろう。