■バス所有の経緯が「逆転の発想」すぎる…
なんとも予想外なエピソードを記したツイートは、投稿から数日で1,000件以上ものRTを記録するほど大きな話題に。
他のツイッターユーザーからは「じ、自家用…?」「地方のスーパーとかに停めたら、普通に高齢者が乗車してきそう」「世の中、色々な人がいるなぁ…」「これ個人所有なのか」「シャトルバスと勘違いされそう」など、驚きの声が多数寄せられていたのだった。
ツイート投稿主・こっくんさんは、以前よりバスを愛好していた人物。とはいえ、あれだけ大きい車両を個人宅で所有するのは現実的ではなく、諦めていたのだ。
そんなある日、通勤で使用している車を「痛車」に改造しようとしたところ、父親から「やるのは良いが、二度と家に乗って帰って来るなよ!」と、叱りの言葉を受けてしまう。
その瞬間、こっくんさんに電流走る──! 「どうせバスを買ったら外部で駐車場を借りなければいけないし、それならばバスを痛車にすれば、問題が全て解決するのでは?」と逆転の発想に辿り着き、バスの購入を決意したのだ。
満を持して、昨年の2022年5月にお目当てのバスを購入。もちろんバス用の免許取得や駐車場の確保、車検等も済ませて、念願のバスライフを謳歌していたのだった。
やはり「1人でバスに乗車・運転している」という構図はかなり目立つようで、こっくんさんは「街中を走ってると『えっ? 何あれ?』みたいな感じで見られることは多いです」とも振り返っている。
現在は、24年東京・お台場で開催される痛車のイベントに向けてラッピングのデザインを準備したりと、心踊る日々を過ごしているそうだ。
■バス購入の際、まず気をつけるのは…
こっくんさんのツイートを受けて「自分もバスを購入してみようかな…」と、興味が湧いてきた人もいることだろう。しかし、そうした人々には一度、現実を直視してもらう必要がある。
今回は、個人がバスを所有する際の問題点や課題をめぐり、兵庫県、埼玉県、岐阜県に支店を構える「上野自動車株式会社」に詳しい話を聞いてみることに。
バスを所有する際には、乗車定員(運転席+添乗員席+補助席を含む乗客席)が29名以上であるかが重要となり、たとえば「乗車定員30人以上」の自動車を1台、もしくは「乗車定員11人以上、29人以下」の自動車を2台以上所有するならば、整備管理者の選任が必要となる。
つまり、乗車定員が11人以上、29人以下のバスを「1台」所有する場合であれば、法的な規制を受けることなく、所有可能なのだ。整備管理者になるためには、諸々の資格要件が必要となるのは言うまでも無い。
また、免許に関しても「乗車定員30人以上の自動車」の場合は大型免許、「乗車定員11人以上29人以下の自動車」の場合は中型免許が必要となってくるため、乗車定員は車両を購入する上で何より重要な指標となってくる。