■模範的な働きぶり

デパートの開店時間は10時だが、メルバさんは9~9時15分頃には職場に到着。午前の仕事を終えれば急いで昼食をとり、昼休みを利用して買い物にやって来る客の対応にあたった。

70代、そして80代になってもその気力はまるで衰えず、週40時間の勤務を続けた。年をとっても仕事を愛し「売上を伸ばしたい」と頑張るメルバさんに、多くの同僚が励まされたようだ。

またメルバさんは人柄が良く多くの人に頼られたが、そういう人たちには母親のように優しく接し、親身になって助言することも多かったという。

■退職を決めた理由

長いあいだ働き続けたメルバさんも、90代に突入し健康上の問題に直面するように。そこで退職を決意したメルバさんのため、盛大な退職記念パーティが開催されたそうだ。

このほどメディアの取材に応じたメルバさんは、「同僚の皆さんが大好きでした」「仕事に行くことも、大好きだったんです」とコメント。上司や同僚もメルバさんを高く評価し、別れを惜しんだ。

「老害」という言葉も頻繁に使われるようになったが、若い人たちにはない経験やモチベーションは企業にとってはプラスになる。メルバさんのように「ずっと現役で頑張りたい」という人を望む職場は、日本でも増えているようだ。

(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)

提供元・Sirabee

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