今後のUFOコミュニティにおいて重要人物の1人になることは間違いない元政府高官が遂に沈黙を破った。彼の口からどんな新証言が飛び出すのだろうか――。
ほぼすべてのUFO/UAP情報を掌握していた人物
UFO※について誰よりも多くのことを知っている政府関係者は、それが故に公に向けては沈黙を守らざるを得ない。
※ UFO(Unidentified Flying Object:未確認飛行物体)は、説明のつかない航空現象をすべて含むが、現在は「宇宙人の乗り物」という意味で用いられることが多い。そのため、現在アメリカ軍では「宇宙人の乗り物」という意味合いが強くなったUFOに替えて、説明のつかない航空現象に対し、「UAP(Unidentified Aerial Phenomena:未確認航空現象)」という呼称を採用している。最初のUFO目撃談とされる1947年の「ケネス・アーノルド事件」で、実業家のケネス・アーノルドが目撃した飛行物体について「水の上を滑る円盤のように」動いていたと描写したことから、宇宙人の乗り物を「空飛ぶ円盤(flying saucer)」と言うこともある。
しかし官職を退いた後であれば、場合によってはその限りではなくなるかもしれない。
2021年にペンタゴン(米国防総省)を離れたジェイ・ストラットン氏は、米政府内で最も経験豊富なUFO調査担当官の1人であり、ペンタゴン内のUFO機密ファイルを誰よりも多く目にしていることに加え、3つの極秘のUFO調査プログラムすべてに直接関わった唯一の人物である。
2004年にいわゆる「チクタクUFO」(※アメリカのミント菓子「Tic-Tac」のタブレットに似たシルエットであることから名づけられた)と呼ばれる謎の未確認飛行物体をサンディエゴ沖で米海軍が確認した事件の後、民主党のハリー・リード元上院議員(ネバダ州選出)の呼びかけで予算投入が始まったUFO調査プロジェクトが2007年から2012年に間にわたって存在し、活動していたことがわかっている。
プロジェクトの初期の組織は「AAWSAP(先進航空兵器システム応用計画)」と呼ばれ、その後「AATIP(先進航空宇宙脅威識別プログラム」に名称を変えて引き継がれたということで、その2つのどちらにもストラットン氏は直接関与していた。
2008年から2021年まで海軍情報部およびアメリカ国防情報局で勤務していたストラットン氏のデスクにはUFO活動に関連するほぼすべての情報が届けられたのだった。その過程で彼は「UFO」という手垢のついた呼称の代わりに、「UAP(未確認航空現象)」 という呼び方を意図的に広めた人物でもあった。少なくともこの期間中、ストラットン氏は間違いなく世界で最もUFO/UAP情報に精通していた人物であったのだ。