日本三大怪魚:ビワコオオナマズ
ビワコオオナマズは、ナマズ科に所属する淡水魚です。
生息地
世界中で、日本の滋賀県琵琶湖とその流出河川にあたる淀川水系にしか生息していない巨大な固有種で、「準絶滅危惧種」に指定されています。
水草が生い茂る泥底などで生息していますが、成魚は琵琶湖の水深70m程まで移動することもあります。
大きさや外見
日本に生息するナマズ科4種の中で最も大きく、体長1mを超えるほど成長します。
体格はメスとオスで異なり、1mを超える大型個体はほとんどがメスで、オスは70cm前後の大きさです。
平たい頭部に幅の広い大きな口、体には小さな背びれに基底が長い臀鰭(しりびれ)と、一般的に「ナマズ」といわれる特徴を備えています。
特徴
琵琶湖の淡水魚の中で、食物連鎖のトップに立つ大型魚です。
基本的に夜行性で、日没になると出現し眠っているアユ・ビワマス・フナ類などを吸い込むように食べまくりますが、曇天では日中でも活発にエサを求めて泳ぎ回ることがあります。
大雨で琵琶湖が増水した時に岸辺で産卵し、6月下旬〜8月にかけて繁殖します。
日本三大怪魚はいずれも希少な魚
日本三大怪魚にあげられる魚たちはいずれもは希少な種です。
環境省のレッドリストには、アカメとイトウは「絶滅危惧種」、ビワコオオナマズは「準絶滅危惧種」に指定されています。
アカメ
分布域は高知県と宮崎県のみで、生息数も非常に少ない魚です。
希少価値があるために稚魚が密猟されたり、環境汚染や地域開発などで生息地が消失したりすることから、2007年に「絶滅危惧IB類」に指定され、保護活動が活発に行われています。
現在、宮崎県では採捕等を禁止しているため、アカメ釣りは高知県でのみ行うことができます。
イトウ
かつては青森県、岩手県界隈の海や北海道の広い地域に生息していましたが、現在は北海道の尻別川より北側でしか確認することができなくなり「絶滅危惧IB類」に指定されました。
生息数と生息域が減少していることと、巨大魚に成長するまで10年かかることの希少性が相まって、釣り人の間では「幻の魚」といわれています。
ビワコオオナマズ
大阪府では「準絶滅危惧」、京都府では「要注目種」、滋賀県では「希少種」に指定されています。
現時点では「絶滅危惧種」ではありませんが、今後なんらかの理由で生息地が変化することがあれば「絶滅危惧種」に指定されることがあるかもしれません。