目次
エンジンブレーキを効かせるコツ
エンジンブレーキを使うメリット
エンジンブレーキを効かせるコツ
先にも述べたように、アクセルペダルを離しただけだと、エンジンブレーキはあまり効きません。
ギアを下げることでエンジンブレーキの効きが良くなります。ギアを下げる際には、ちょっとしたコツがあります。
コツ1:アクセルペダルを離してすぐにギアを下げる
アクセルペダルを踏んでいる状態は、エンジンの回転が速くなっています。アクセルペダルを離してすぐにギアを下げることで、より強くエンジンブレーキをかけることができます。
コツ2:ギアを下げるときは1段ずつ行う
ギアを下げる時は必ず1段ずつ下げましょう。ギアを下げる時に5速から3速へなど、一気に2段分下げると、エンジンブレーキが強くかかりすぎて急ブレーキとなってしまうことがあります。
急ブレーキがかかると後続車に衝突されたり、ハンドルがぶれて車線をはみ出してしまったりするおそれがあります。 ギアを下げるときは、エンジンブレーキの効きを確認しながら操作してください。
エンジンブレーキを使うメリット
ここまでエンジンブレーキのやり方やコツを紹介してきましたが、「なぜエンジンブレーキを使う必要があるのか?」と疑問に思った方がいるのではないでしょうか。
それには、エンジンブレーキを使うことで得られるメリットがあるからです。
メリット1:フェード現象を回避できる
フェード現象とは、フットブレーキを踏みすぎて、タイヤを止めるためのブレーキ装置(摩擦材)が熱くなり、ブレーキが効かなくなることです。
エンジンブレーキを使えば、フットブレーキを踏む必要がないので、ブレーキ装置が熱くなる心配はなく、ブレーキが効かなくなることはありません。
メリット2:ベーパーロック現象を回避できる
フットブレーキを踏み続けることで発生した摩擦熱が、ブレーキフルードと呼ばれる液体(ブレーキ液)に伝わると、ブレーキ液が沸騰してしまいます。
これにより、フットブレーキペダルにより発生した油圧(タイヤを抑制する力)がブレーキ液に伝わらなくなるため、ブレーキが効かなくなってしまうのです。これをベーパーロック現象と言います。
エンジンブレーキを使えば、ブレーキ液が沸騰することはなく、ベーパーロック現象は発生しません。
フェード現象やベーパーロック現象は、フットブレーキを踏み続けることで発生します。エンジンブレーキを使えば、こうした現象は発生しにくくなるのです。