今月末から2カ月限定で、地球の月が2つになるようです。
「何言ってるの?」と思うかもしれませんが、これは地球軌道にとらわれる衛星が月の他にもう1つ加わることを意味しています。
スペインのマドリード・コンプルテンセ大学(UCM)はこのほど、地球に向かって飛来している小惑星を確認したと発表。
その小惑星は地球にぶつかることはないものの、地球の重力に捉えられ、9月末〜11月後半にかけて1周し、その後、別の場所に向かって離れていく予定です。
この期間だけは地球を公転する衛星が2つになります。
研究の詳細は2024年9月号の学術誌『Research Notes of the American Astronomical Society』に掲載されました。
目次
- 9月末〜11月後半まで「地球の月が2つ」に
- 2024 PT5は再び地球に帰ってくる!
9月末〜11月後半まで「地球の月が2つ」に
今回の発見をしたのは、UCMの天文学者であるカルロス・デ・ラ・フエンテ・マルコス(Carlos de la Fuente Marcos)氏とラウール・デ・ラ・フエンテ・マルコス(Raúl de la Fuente Marcos)氏の兄弟です。
両氏は「小惑星地球衝突最終警報システム (Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)」、通称”アトラス(ATLAS)”を使って、地球に接近する小惑星を探索していました。
アトラスは地球近傍天体(Near-Earth object:NEO)の中から、地球に接近あるいは衝突する可能性のあるものを数日〜数週間前に検出するための観測装置です。
そして今年8月7日、地球に向かって飛来している「2024 PT5」と名付けられた小惑星の存在が確認されました。
2024 PT5は直径11メートルほどの非常に小さな小惑星で、地球からおよそ344万キロの辺りを通ります。