ソシエダは昨シーズンのスペイン女王杯決勝(2024年5月19日)の相手でもあり、この時も8‐0でバルセロナが圧勝している。

アイタナ・ボンマティ 写真:Getty Images

なでしこジャパンが苦戦したスペイン代表選手が多数所属

バルセロナは、なでしこジャパン(日本女子代表)がパリ五輪で苦しんだスペイン女子代表に、レアル・マドリードと双璧をなすように多くの選手を排出している。

エースのFWアレクシア・プテジャス(30歳)はベテランの領域に入ってきているが存在感があり、いるだけで相手に威圧感を与える。実際にこの試合でPKを獲得して得点した。

MFアイタナ・ボンマティは選手として最も脂がのっている時期にある。チャンスを量産し、自ら得点も決める危険な選手だ。アレクシアは2021年と2022年、アイタナは2023年にバロンドール(世界年間最優秀選手賞)を獲得している。

この試合では、スペイン代表のDFサルマ・パラジュエロと同FWイレーネ・パレデスが負傷欠場していたが、ポジションのどこを見回してもヨーロッパ強豪国の代表選手ばかり。ソシエダとの実力差は、やはり歴然だった。


ペレ・ロメウ監督 写真:Getty Images

監督はシンデレラストーリーを持つ実力派

キックオフ時のバルセロナのシステムは【4‐2‐3‐1】だった。そして78分の選手交代と同時に【4‐1‐4‐1】に変更した。大まかに分けると攻撃に主眼をおいてプレーする選手が前の4人だったのが、5人に増えた。つまり、終盤にさらに攻撃的になり畳み掛けたのだ。この攻撃の枚数には入れていないが、両サイドバックもかなり高いポジション取りをしていた。実に大胆な試合運びだった。

今年6月に就任となったバルセロナのペレ・ロメウ監督は、芸術一家の出身で現役時代はピボーテ(守備的MF)としてプレーしていたが負傷もあり早くに引退し、指導者に転身した人物だ。