女性のみならず、男性のケアケア意識も高くなっている。とくに、薄毛問題は深刻である。気がつくと支配下に置かれる。薄毛を自覚し始めると、ヘアスタイルで隠そうとする。しかし、身近な人からの指摘はショックが大きい。

ヘアケア商品を販売する番組では「薄毛は皮脂が原因」と主張するが、皮脂を過剰に落とし過ぎると一層補うために皮脂を分泌することになる。つまり、過剰皮脂の原因になる。

知人は増毛サービスを提供する某社のサロンで、頭皮の毛穴を見せられながら次のように言われた。「皮脂で汚れていますね!」。言われるまま、ヘッドスパで皮脂を取り除いた後には次のように言われた。「皮脂を取り除いたので地肌が赤くなりました。これで育毛剤も浸透しやすくなります。血行が良くなった証拠ですよ!」と。

ところが、皮脂を取り去るケアを每日していると頭皮にダメージを与えてしまう。頭皮が脂っぽい、頭皮が臭う、頭皮がかゆい、頭皮が赤い、フケ症。これらは皮脂を取って頭皮を清潔にし過ぎる習慣が原因であるとも言われている。

私たちも、抜け毛のメカニズムやヘアケアの実態を知ることが必要である。髪の毛にとって大事なことは何か?さらに、自分に合った育毛方法を見つけることが望ましい。早い時期に取組むことで、不安は軽減されていくはずである。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

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