年金生活では今までより収入が減りやすいぶん、支出も無駄がないよう引き締めておきたいところです。仕事を引退した、子どもが独立した、マイホームのローンを完済したなどの変化が起きたときは、家計の見直しによいタイミングです。
このタイミングでしっかりと家計を見直して整えておくことは、資産寿命を延ばして、お金に困りにくい老後を作ることにつながるでしょう。
資産形成は60代からでも遅くない!
節約して浮いたお金を資産運用に回すという選択肢もあります。「自分はもう60代だし、資産運用なんて」と思うかもしれませんが、決して遅くはありません。
仮に、60歳から75歳までの15年間、毎月3万円を積み立て、利回り年3%で運用すれば元本540万円が約680万円まで増えます。
60代であればまだまだ元気で働けるという人も多いはずです。普段の生活は年金と現役時代の貯金を使いつつ、可能な範囲で働き、毎月少しずつでも積み立てればゆとりのある老後を迎えられますよ。
文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日本FP協会の消費者向けイベントにも講師として登壇経験あり。