全ての人は「老後破産は絶対嫌だ」と思っていることでしょう。しかし、銀行員としてさまざまな人の資金相談に応じてきた筆者は「なぜこの費用を節約しないのだろう?」と思うことが多々ありました。今回は、老後破産を避けるためにまず節約すべき3つの支出を紹介します。

節約すべきお金1 住居費

住居費は節約効果が高い支出の1つであるため、積極的に見直しましょう。たとえ持ち家だったとしても、住み続ける限りは修繕費などの出費が生じます。「借り換えはめんどくさい」そんな風に、他商品と比較することもなく高い金利で住宅ローンを払い続けていませんか?

子どもと住むために買った広い家では、子どもが独立したあとに使わない部屋が出てくるかもしれません。思い切って売ってしまい、コンパクトな賃貸マンションに住み替えるのもひとつの方法です。

節約すべき支出2 保険料

保険の見直しも、節約には不可欠です。特にチェックしたいのが死亡保険と医療保険の2つ。死亡保険は本来「もしものことがあった場合、遺された家族が生活に困らないようにするためのもの」です。そのため、子どもが独立した後は、現役時代ほどの高い保障は必要ないかもしれません。医療保険についても、年齢・所得によっては公的医療保険によって医療費の自己負担額が現役時代より減る可能性が出てきます。貯金など、他の手段で医療費や療養中の生活費が賄えそうなら、契約内容の見直しで保険料が安くなる可能性があります。

節約すべき支出3 光熱費

光熱費も節約効果が高い支出です。使う量を可能な範囲で抑えるだけでなく、以下の点に気を付けることでさらに節約効果は高まります。

・「夜使う量が多いと安くなる」など生活スタイルに合った料金プランを選ぶ
・必要がなければ契約アンペアを下げる
・他のサービスとセットで契約する

特に、子どもが独立する、定年を迎えて在宅時間が増えるなど、生活スタイルが変わったタイミングは、契約プランの見直しに適しています。「電気とガスは同じ会社で契約」など、工夫次第でさらに安くできますよ。ただし、組み合わせ次第ではかえって高くなる可能性もあるので、事前の見積もりはしっかりと行いましょう。

生活環境の変化=節約のチャンス!