帽体デザインのせいか大きく見えるが、手に取ると思ったよりも軽いことに驚く。筆者が普段サーキット走行やレースで使っているフルフェイスヘルメットは1500g強〜1600g程度。対してブレードランナーは約1450g(メーカー公表値)。数値上の差はわずかなのだが、実際にかぶってみるとけっこう軽く感じる。それは重心位置が適正であることの効果だろうか。
サイズはMだが、頬の部分のフィット感が少し緩め。といっても普段使っているものに比べての話で、実用上は十分。フィット感が気になる人は調整用の厚みが異なる内装(別売)を使えば対応できる。
走行では、視界の広さと空力特性の良さを実感
さっそくかぶってコースイン。今回走ったのは筑波サーキット・コース2000。全日本選手権やテイスト・オブ・ツクバなどメジャーなレースが数多く行われているサーキットだ。
マシンは筆者が年間を通して参戦している 筑波ツーリスト・トロフィーの1カテゴリーであるKTM390CUP・ノーマルファンクラスのレギュレーションに準じたRC390(2022年式・GASGASカラーにオリジナルペイント)。エンジンや足まわりなどはノーマルだが、KTMが掲げるREADY TO RACEのコンセプトに沿ったマシンはサーキットでも高い走行性能を発揮する。
この日はフリー走行日で、400cc以下のバイクが走れるクラスで走行した。JP250のマシンが多いが、中にはより小さい排気量のマシンもいて、ときに速度差がある車両に遭遇することもある。そのときに役立ったのはブレードランナーの視界の広さだ。写真でもわかる通り、開口部が広いため前傾姿勢でも前が見やすいのだ。またシールドにベンチレーションなどがないため死角が少ない。視界が広いと他のバイクと交錯するときに他車の動きが読みやすく、自車のライン選択もしやすくなる。メリットが多いと感じた。