横浜FMのホーム・ニッパツ三ツ沢球技場で行われた第1戦では、横浜FMが札幌を6-1と下し準決勝進出に向けて優位に立っている状況。第2戦は札幌の本拠地・大和ハウスプレミストドームで行われた。この試合を5点ビハインドで迎えた札幌にとって、大量得点が必要になる難しい局面ではあるが、裏を返せばやることは明確だ。

試合は立ち上がりから横浜FMペースで、細かいパスワークが攻撃のリズムを生み出し前線のブラジル人コンビが札幌ゴールを脅かす。前半14分、後方から速さのある縦パスをフリックしたボールに反応し、完全にフリーで抜け出したFWヤン・マテウスが冷静にゴールネットを揺らして先制に成功。反撃したい札幌は、相手陣に迫るも横浜FMの守備陣に覆われて長いボールを蹴らされるなど決定機が作り出せず前半を0-1で折り返した。

後半、ポジションを左サイドから右サイドへと移したFW菅大輝のミドルシュートで48分に札幌が同点に追いつく。札幌はその後も何度かピンチを迎えるがGK菅野孝憲が再三の好セーブでゴールを許さず、77分には再び菅がゴールし2-1と逆転。90+3分にはFWジョルディ・サンチェスが来日初ゴールを決め、第2戦は3-1で札幌が横浜FMを下した。しかし、最終的には2戦合計で7-4と上回った横浜FMが準決勝へと駒を進めた。

遠野大弥 写真:Getty Images

ヴァンフォーレ甲府1-1川崎フロンターレ

2戦合計:甲府1-2川崎

第1戦では川崎が1-0で勝利。第2戦では川崎が引き分け以上、甲府が2点差以上の勝利で準決勝が決まるシチュエーションだった。

先ず均衡を破ったのはホームの甲府。コーナーキックからMF荒木翔がファーサイドへ放ったボールをDF孫大河がヘディングで押し込み先制に成功する。このまま甲府ペースで運ぶかと思われたが、川崎はロングボールを織り交ぜながらポゼッションを高めていく。40分には川崎のFWマルシーニョが左足でシュートを放つも甲府GK渋谷飛翔がこれをセーブ。そのこぼれ球をMF脇坂泰斗が押し込もうとするが、DF飯田貴敬のブロックで甲府がゴールを許さない。