Image Credits:FintechOS

既存商品のデジタル化や新商品の開発、融資に必要な信用判断や引受業務の自動化も実施できる。組込みのダッシュボードと分析機能によって、商品の企画から廃止までを追跡・査定・最適化することも可能だ。

特に注目すべきは、プラットフォームの一部である「 FintechOS Studio」は、ローコード/ノーコードビルダーだろう。技術スキルに関係なく、誰でもデータ駆動型の金融・保険商品を考案からリリースまで担当可能で、「最短12週間でソリューションを立ち上げて実行できる」と主張している。

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金融機関では商品企画から実現までに数年を要することも珍しくないが、FintechOSを活用すれば週単位でのプロジェクト進行が可能になるという。その時々のトレンドに乗り遅れることなく、タイムリーな商品展開が可能だ。

15o以上のサードパーティーサービスとデータソースが予め統合されているほか、基礎的なAI APIを含む同プラットフォームでは最先端の生成AIも活用できる。また、パーソナライズされた顧客オンボーディングプロセスによって競合との差別化を図り、コストと離脱率を抑えつつ顧客コンバージョンも改善されるという。

5月にシリーズB+で6,000万ドルの資金調達

2017年に設立されたルーマニアのスタートアップFintechOSだが、現在ではニューヨークとロンドンという金融市場の中心に拠点を置くグローバル企業に成長。

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今年5月、FintechOSはシリーズB+投資ラウンドで6,000万ドルの出資を得ることに成功した。ラウンドの主導はMolten Ventures、Cipio Partners、BlackRockが担う形で、既存投資家のEarlyBird VC、OTB VC、Gapminder VCも改めて参加している。