天使と宇宙人をめぐる論争

 バーチェットとティグペンの主張は、宗教界とUFOコミュニティの両方におけるより広範な議論を浮き彫りにしている。天使やその他の聖書の存在は、単に神の力の現れなのか、それとも異世界からの訪問者なのか。伝統的なキリスト教の見解では、天使は神によって創造された純粋に霊的な存在であり、物理的な地球外生命体とは異なると考えられている。これらの存在は肉体を持たず、人間や仮想の宇宙人のように我々の時空内に存在しない。

 しかし、天使に関する記述と現代のUFO遭遇が重なっていることから、聖書の記述は古代の宇宙人訪問の解釈ではないかと推測する人もいる。この説では、聖書の人物が見た「天使」は、別の惑星から来た存在であり、その高度な技術や能力は、神または超自然的なものと解釈されていたのではないかと推測している。

 議論ではまた、地球外生命体に対するカトリック教会の立場についても触れられた。歴史的に、バチカンは天文学に強い関心を示しており、何人かの教皇は地球外生命体の可能性を示唆したこともある。ローマ法王ヨハネ・パウロ2世は、宇宙人について尋ねられた際、「彼らも神の子である」と答え、神の創造の中に他の知的生命体が存在しうるという考えに対して寛容であることを示唆した。

 さらに、米国の元情報将校であるデイビッド・グルーシュが言及したように、第二次世界大戦中にバチカンが地球外技術とされるものの移転を含むUFOに関する秘密活動に関与していた可能性があるという主張もある。これらの主張はまだ証明されていないが、宗教と地球外生命に関する議論に新たな興味をかき立てるものだ。

聖書にUFOは登場するのか!?“天使”と“地球外生命体”のつながりを探る
(画像=StockSnapによるPixabayからの画像,『TOCANA』より 引用)