最近、スーパーなどの多くの店舗で棚から精米が無くなっている状況や、購入制限する様子を見かけることが多いのではないでしょうか。

連日報道されているなか、コメ不足が収まる時期はいつ訪れるのか農林水産省の担当者に聞いてみました。

日本のコメ需要

近年、日本国内でコメの需要量は年々減少傾向にあり、2010年から2020年の10年間では76万トン、14%の減少へと推移しています。

農林水産省 食料・農業・農村政策審議会食糧部会 資料(令和6年8月27日開催)資料「米の消費及び生産の近年の動向について」

しかし、物価高により麺や小麦など食品の価格が上昇。それらと比較して、価格上昇が緩やかなため昨年よりもコメの需要が高まっているといいます。

農林水産省「米に関するマンスリーレポート(令和6年8月)」

時期や現状に対応した計画を

物価高によりコメの需要が高まるなか、今年はコメの品質を表す「等級」において、品質が最も良いとされる一等米の比率が過去10年の平均値より0.8%減少。一見すると、減少は大きくないようにも見えます。

しかし、これは国内総需要量の650万トンを精米する際に、高い品質を精米しようと思うと通常より5~9万トン多くコメが必要になることを表します。こうした現状から、国内のコメの在庫量が減少している状況でした。

農林水産省 食料・農業・農村政策審議会食糧部会 資料(令和6年7月30日開催)参考資料1「米の基本指針(案)に関する主なデータ等」

ただ、6月時点でのコメの在庫量は156万トン。例年より在庫量が少ないものの、年間の需要量に対する在庫率は22.2%と、「例年通りだと9月までは需給のバランスが崩れることなく流通する見込みだった」と言います。

農林水産省 食料・農業・農村政策買う審議会食糧部会 資料(令和6年7月30日開催)参考資料1「米の基本指針(案)のポイント」