近くにある遺伝子は連動して動きやすくなり、マクロシンテニーを維持することは先祖の使っていた遺伝子の連動システムを子孫が引き継いでいることを示しています。
より生物学的な説明をすれば以下のようになります。
しかし新たな研究により、この法則はミミズには当てはまらないことが明らかになりました。
ミミズのゲノムはまるで落ちた「お弁当」のようになっている
新たな研究では、ミミズのゲノムは完全にごちゃまぜであり、近縁のゴカイならば1番染色体にあるものが10番染色体に飛んでしまっていたり、15番染色体にあった遺伝子が2番染色体に飛んでしまうなど、無秩序化を起こしていたことがわかりました。
もし生物のゲノム全体をお弁当とするならば、具材が仕切りの垣根を飛び越えて、シャケが焼き物ゾーンから佃煮ゾーンに入り込んだり、ごはんが卵焼きゾーンに入り込んでいる状態と言えるでしょう。
研究者たちは「ミミズのゲノムは広範に改変されており、先祖の海洋生物にあったマクロシンテニーが完全に失われていた」と述べています。