一方、夫が亡くなったときに妻が5,000万円、子どもが2,500万円ずつ相続した場合、相続税は315万円です。その後、妻が亡くなったときに子どもが2,500万円ずつ相続すると、相続税は80万円になります。
合計395万円になるため、妻が最初に1億円相続したケースに比べると300万円以上安いのがわかるはずです。
もちろんこれらの数字は、家族構成や相続財産によっても異なります。
税理士に相談して最善の道を探ろう
両親がいる場合、相続は父親・母親それぞれの万が一のときでトータル2回経験するはずです。最初に発生する相続(一次相続)だけでなく、2回目に発生する相続(二次相続)も見据えて計画を練りましょう。
相続税対策として生前贈与や死亡保険金の非課税枠を活用するのもひとつの手段です。いずれにしても「どうすれば相続税を抑えられるか」は、個々の家庭によって答えが異なります。早い段階で税理士に相談するのをおすすめいたします。
文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、貸金業務取扱主任者(試験合格)