本実証実験を通して、効率的な案内誘導が可能か検証するといいます。
案内ロボットの誘導とは
案内誘導ロボットは、東京スカイツリー1階団体フロアで団体利用客を団体東ロビーから西ロビーの間約80m先まで案内誘導を行います。
編集部が実際の様子を見てきました。スタッフが液晶に触ることで、指示を受けたロボットが、まず団体利用客に案内誘導する旨を説明。その後、団体客の先頭で誘導していきました。秒速は最大1mだといい、障害物が近くなると、減速して避ける対応をとっていきます。
西ロビーまで誘導後は、音声にてエレベーターで4階に上がるよう案内。この時、日本語だけでなく、英語でもアナウンスを行いました。案内終了後は、ロボットが事前にマッピングしたルートをたどり、自動で団体東ロビーの元いた位置に戻っていきます。
インバウンドや子供も多く訪れる東京スカイツリーでは、ロボットの親しみを持ちやすいフォルムに興味関心を抱く利用客もいるそうです。その一方で、それらの利用客に引き留められ、元の位置に戻るまで時間を要すこともあるんだとか。
団体利用客を案内誘導するだけでなく、東ロビーに置かれているロボットの液晶画面には「こちらは団体フロアです。個人のお客様は4Fからご入場いただけます」と音声と液晶画面表示で案内されており、個人で入場されるお客さまの誘導案内にも効果が見られたといいます。
©TOKYO-SKYTREE
今後の展望
案内誘導ロボットの本導入については、さまざまな視点で検証しながら検討していく予定です。
東京スカイツリーでは、現在インバウンドの入場者が円安の影響なども受け増加。その対策として、4Fでのエレベーター乗車案内時に適宜、英語での案内強化を進めるほか、コロナ禍に取りやめていた「東京スカイツリーパンフレット」の18カ国語対応を再開するなど、今後もインバウンド対応や省人化など色々な側面であらゆる可能性を模索していくといいます。