古代ギリシア時代の都市国家・スパルタが栄えたのは、現在のペロポネソス半島(ギリシャの大陸部分南端に広がる島)の南部スパルティ地方。これまで数多くのスパルタを題材にした映画が公開されてきたが、そのほとんどで描かれている通り、当時スパルタは世界最強と称される重装歩兵軍を誇っていた。
スパルタには3つの身分があり、“ヘイロータイ”と呼ばれる事実上の奴隷、“ペリオイコイ”と呼ばれる、軍事的な義務はあるものの参政権を持たない不完全市民。そして、それらの上に立つのが“スパルタ人”だ。そんなスパルタ人が行っていた、最強兵士を育成するためのヤバすぎる“スパルタ教育”をご紹介しよう。
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■生まれてすぐの選別!
最強兵士となるための試練は、この世に生を受けた瞬間から始まっている。子どもが生まれると入念な検査が行われ、未熟児や形態などに異常が確認され健康体と認められなかった場合、父親に非情な命令が下される。それは、「生まれたばかりの我が子を洞窟に放置してくる」というもの。時には、「崖から投げ落とすよう命じられる」こともあったという。
さらに、この検査をクリアしても生き延びられる保証はない。「乳児は検査後、すぐにワインで洗われる」ここで痙攣を起こしてしまうと、虚弱児であると判断されて捨てられてしまうのだ。このスパルタ検査によって、生まれたうちの約半数が殺されたのだ。