東大の一般入試と推薦入試、ハードルの高さは同じ

 東大に一般入試で入学するのと、推薦入試で入学するのは、どちらが難しいのか。

「24年の東大の総志願者数は9688人、合格者数は3084人でした。このうち、推薦入試(志願者数256人、合格者数91人)を除くと、9432÷2991で3.15倍です。推薦入試の倍率は2.8倍なので、数字だけ見れば推薦入試のほうがハードルは低いとなります。

 ただ、出願条件を見ていくと、推薦だから簡単とはいえません。学部にもよりますが、医学部はTOEFL iBTで100点以上を求めています。これは実用英語検定だと1級、TOEICだと880点以上に相当します。法学部は学年全体での成績が『上位概ね5%以内』としています。医学部、法学部の条件は他学部にはありませんが、これと同等程度の成績を求めている、と見るほうが自然です。こうした成績だけでなく、国際的なコンテスト・コンクールでの入賞など活動実績も必要としており、出願条件を考えれば、選考方法が異なるだけで、ハードルの高さはどちらも同じ、といっていいのではないでしょうか」(石渡氏)

 では、もし仮に悠仁さまが学校推薦に東大に志願された場合、合格される可能性はどうなのか。大手予備校関係者はいう。

「選考における個人別成績については希望すれば東大は開示してくれるので、本人だけは知ることができるものの、東大が具体的にどのような基準で評価しているのかは誰も分からない。また、東大も将来天皇になられる可能性のある皇族の方を学校推薦で選考するのは初めての経験なので、どのように評価すべきかは学内で議論が出て当然だろう。単に客観的に把握できる学業や研究の成績などで評価してよいのか、他の一般の志願者と同じ軸で評価してよいのか、という話にもなってくるだろう」

(文=Business Journal編集部、協力=石渡嶺司/大学ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

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