イギリスはアップダウンが激しいですが、40~100%の間で推移しています。

アメリカ、フランスドイツは25~50%位ですね。

日本は15~30%ですので、相対的にはかなり低い水準で推移してきたことになります。

5. 直接投資収益の特徴

今回は、直接投資からのリターンとなる直接投資所得についてご紹介しました。

主要先進国では直接投資所得はプラスで推移していて、直接投資残高と比べると海外からの対外直接投資所得の上回り方が大きいようです。

特にアメリカやイギリスは対外直接投資残高に対して対内直接投資残高の方が上回っている国ですが、直接投資収益では大きくプラスです。

ドイツやフランスも、対内直接投資残高は対外直接投資残高の50~60%ですが、対外直接投資所得に対する対内直接投資所得の比率は30~50%です。

残高(ストック)のバランスからすると海外からの所得の方が相対的に多いようです。

一方で、日本は対内直接投資残高は対外直接投資残高の12%程度ですが、対外直接投資所得に対する対内直接投資所得の比率は15~30%で推移しています。

積上げたストックに対して、日本へのリターンが相対的に少ない印象ですね。あるいは、対内直接投資へのリターンが多すぎるのかもしれません。

投資の効率については次回取り上げてみます。

皆さんはどのように考えますか?

編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2024年8月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。