SFの世界では当たり前のように描かれている“ワープ”技術だが、現実の科学技術からすれば夢物語でしかない。いや、ひょっとして密かにワープ技術が開発されているとしたら……。実は2009年に旅客機がワープしていたと主張している人々がいる。なんとあのCERNが保有する大型ハドロン衝突型加速器がワープを引き起こしたというのだ。

■LHC稼働中に旅客機がワープした!?

 CERN(欧州原子核研究機構)が保有する世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型円形加速器(LHC)」を用いて、かつて航行中の旅客機を乗員乗客ごと“ワープ”させていたことを英タブロイド紙「Express」や情報サイト「Inquisitr」などが報じている。すでにワープ技術は開発されていたということなのか。

 宇宙誕生の謎を明らかにする数々の実験を行うことを目的に、スイスとフランスの国境の地下に建設された円周全長27kmのトンネル型装置であるLHCは、公式には2008年9月に稼動が開始されたことになっている。しかしその後すぐに電気系統の故障が発生し、修理と共に大がかりな点検・保守作業が行われ、2009年11月20日にようやく実質的な稼動開始に漕ぎつけることができたのだ。

 だがその稼動直前に、ある秘密の実験が行なわれていたことを陰謀論サイト「Freedom Fighter Times」が指摘している。

 ロシアの情報筋によれば2009年11月1日、スペインの航空会社・イベルワールドA7-301便のエアバス機が、本来着陸する空港からはるか5500マイル(約8850km)も離れた別の空港へ着陸したことが確認されたという。A7-301便はスペイン・マドリッドを発ち、南米・ボリビアのサンタ・クルス・デ・ラ・シエラへ向かい、すでに着陸態勢に入っていたところ、次の瞬間どういうわけかはるか離れたアフリカ北西部沖のテネリフェ島・テネリフェ北空港に着陸していたのだ。

 いったいどういうことなのか? 乗員乗客170名は全員無事だったが、パイロットはもちろんどちらの空港にとってみてもまったく理解に苦しむ出来事であるため、さまざまな検査や調査が行われたが、乗客をそのまま留めておくことはできず、17時間後に同機は本来の目的地であるサンタ・クルス・デ・ラ・シエラへ向けて飛び立ったということだ。

 実はこの不可解な出来事と時を同じくして、CERNのLHCは非公開の大実験を行っていたというのである。このときLHCはそれまでの最高記録となるエネルギー量の陽子ビームを加速させていたのだが、この実験が周囲の磁場を乱しLHCと南米・ボリビアの有名な史跡である太陽の門(Gate of the Sun)との間に“タイムワープ”の通路を発生させたのではないかという疑惑が浮上している。そして航行中にこの通路に接触したA7-301便のエアバス機が、同じく通路上にあるテネリフェ島に瞬間移動したというのだ。

 もし真実だとすれば驚くべきことだが、CERNもこの事態を予期していなかったといわれている。つまりこのワープ現象はCERNの科学者が予想していなかった突発かつ偶発的な現象ということになる。事実、翌日にはLHCの電源が再び落とされて入念な点検が行なわれている。この点検作業をCERNは鳥がパンのバゲットの一部を屋外施設の電気系統システムに落として漏電したためであると説明しているが、そもそもまだ公式な再稼動前であるのに、あえて説明していることも不自然な感を抱かせる。もしかするとこの7年前の“偶然”の出来事に導かれてCERNは密かにワープ技術の開発に成功しているのかもしれない……。

旅客機が乗員乗客ごと9,000km“瞬間移動”!? CERNの非公開ワープ実験と飛行機墜落事故も関連か?
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E、『TOCANA』より 引用)