黒坂岳央です。

仕事柄、よく人生相談される。そこで感じることの一つが「悩みや課題のすべてに正解があるはず」と考える人は非常に多いということだ。

大衆が支持する「これぞ正解」とされるものもある。だが厳密には答えなどではなく、意見に過ぎない。

考えなしに答えらしきものに飛びつくのではなく、自分なりに仮説を立て自分の力で「答え」に昇華させることが幸福度を高めると思っている。

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生き方に正解はない

生き方と一口に言っても様々、仕事や結婚、子供の有無、住む場所やライフスタイルである。

そんな生き方には正解がない。自分の場合、いろんな人からいろんな意見を言われてきたが、意見に乗ることはせず自分で決断をしてきた。どれだけ多くの人が「いいね」を押すような意見でも、アクセスを集めるものでも自分にはまったく当てはまらないことは少なくなかったのだ。

たとえば仕事、「せっかく苦労して東証一部上場に入れたのだから、簡単にやめてはいけない。二度と就職できなくなるぞ」と散々脅されたが、独立して良かった。

「子供が生まれると仕事に影響する。子煩悩になるとテストステロン値が下がりビジネスで保守的になる。今はまだ時期ではないのでは?」という「子供は仕事にネガティブ」という記事や動画は山ほど見てきたが、実際に子供が生まれたら真逆だった。

育児は本気で取り組み、朝昼夜3食作り、買い物やお風呂まですべて自分がやっているし、仕事は子供がいることで「背中を見られている」という感覚でそれまで以上に頑張れている。パーソナルトレーナーをつけて筋トレもはじめ、40代からプログラミングも独学で学び始めた。自分の場合、子供が生まれたことでむしろ、ビジネスにポジティブな影響が起きたのだ。

また、「東京から地方に移住すると競争心が削がれてビジネスマンとして弱体化する」という意見も多いが、むしろ周囲が牧歌的なことに危機感を持って毎日朝5時から精力的に働いている。