■視覚で言うところの“空耳”のような現象

「空目」とは、“実際にはないものが見えたような気がすること”という、視覚で言うところの“空耳”のような現象を指す。源氏物語の作中で詠まれた「光ありと見し夕顔の上露にたそかれ時の空目なりけり」という歌に見られるなど、古くから使われている言葉だ。

ほかには、「空目を使う」で上目使いをする、「空目する」で「見て見ないふりをする」という意味もある。 “空目を使ってお願いする”、“困っている人がいるのに空目するのは良くないことだ”といった使い方をするようだ。