ジョン・レノンの死は予告されていた――。ギリシャ・アテネの占星術師によって11年前に「島で撃たれるだろう」と告げられていたのだ。
■「島で撃たれるだろう」という“予言”
伝説的ロックバンド、ビートルズのメンバーであり、反戦運動のアイコンでもあったジョン・レノンは1980年12月に凶弾に倒れた。世界に衝撃を与えたジョンの死であったが、その死は2人の人物によって予見されていたという。
ジョンの最初の妻、シンシア・パウエルによると、レノンは1966年に霊能者から、将来のアメリカ在住中に銃殺されると警告する手紙を受け取ったという。米ニューヨーク・マンハッタンでの死は“予言”されていたということなのか。
インド哲学や禅をはじめとするスピリチュアリズムにも傾倒していたジョンは、この時期から数多くの交霊会に出席していたという。ある交霊会の最中、オーバードースで死去したかつてのマネージャー、ブライアン・エプスタインの霊がジョンに「撃たれるから気をつけろ」と警告したと噂されている。
そして英紙「Times」によると1969年、ジョン・レノンは妻のオノ・ヨーコとともにギリシャで休暇中、地元の占星術師から「島で撃たれるだろう」と告げられていたという。
ジョンもヨーコも占星術を信じていたといわれ、この予言に夫妻は恐怖を覚え、歌手のドノヴァンと予定していたギリシャ諸島を巡るヨット旅行を直前になってキャンセルしたのだった。風光明媚なエーゲ海はこの時から夫妻にとって絶対に訪れてはならない禁断の場所になってしまったのだ。
映画監督のニコ・マストラキス氏が2000年に行ったインタビューでオノ・ヨーコは「私は、一部の人には霊能力があり、そのメッセージが一部の人を通じて伝わると完全に信じています」と話している。
そして占星術師から「島で撃たれるだろう」というショッキングなメッセージを告げられ、その“島”とはエーゲ海に浮かぶ島々であると思い込んだということだ。
前妻のシンシアが1966年に受け取ったという「ジョンがアメリカ在住中に銃殺される」という手紙について、夫妻が知っていたのかどうかわからないが、1969年に占星術師の言った“島”とは結果的にエーゲ海の島々ではなかった。